コラム

【コピー勉強法】コピー年鑑2005からマイベストコピー10を選んでみた

2022年8月17日

 

こんにちは、カイです。

この記事では『コピー年鑑2005』から選出したマイベストコピーを10本ご紹介します。

カイ

 

というのも、コピーライターである黒澤晃さんの著書『これから、絶対、コピーライター』には、このようなことが書かれています。

 

さて、いちばん始めにやっていただくのは、コピーの名作を知ることです。ずばり、おすすめはTCCコピー年鑑の閲覧です。

(中略)

大切なのは、ただ閲覧するだけではなく「マイベスト10」を選んで、書き写しておくことです。

(中略)

とても重要なファーストステップですので、省かずにやっていただきたいと思います。あとの成長が本当に違ってきます。

——『これから、絶対、コピーライター』より引用

 

「これは確実にコピー力が身につくぞ!」と思い、ぼくは中古でいちばん安かった『コピー年鑑2005』を購入。(1,800円)

 

そこからマイベスト10を選び、せっかくならブログにもアウトプットしようと思い記事にしました。

 

興味のあるところからご覧いただければ、うれしいです。

 

01:自分をお強く

 

自分をお強く

(サントリー/安藤隆)

 

「元気のない、モノゴトと向き合ってもないのにまずは癒しを求める奇妙な日本人に向けたメッセージです」と安藤隆さんはコメントされています。

 

当時の世間の空気感がなんとなく伝わってきますね。

 

おなじシリーズで”自分をお熱く”というコピーもありますが、この「お」がすごいと思うのです。

 

強制感や熱苦しさを消して、やさしく勇気を与えるような。

 

背中を力強く押すというより、正面から手を握ってやわらかく応援するような。

 

そんな印象を受けました。

 

この1文字が新しい発見だなぁと。しびれます。

カイ

 

02:いつか遊びがモノをいう。

 

いつか遊びがモノをいう。

(NIKE JAPAN/バートンコーリ、岩井俊介)

 

子供のころに遊んだことが、大人になって役に立った。

 

多くの人がそんな経験をしたことあるのではないでしょうか。

 

そのインサイトを発見しているコピーですね。

 

あと、CMの構成がかっこいいです。

 

すばやく切り替わるカメラワーク、いろんな想定ワード、ストリート感&ミュージック。

 

当時の少年少女はこのCMを見てワクワクしただろうなぁと。

 

大人になった今見てもワクワクしますね。しびれます。

カイ

 

03:禁煙が、やめられなくなりました。

 

禁煙が、やめられなくなりました。

(明治製菓/山田尚武)

 

「タバコがやめられない……」「禁煙なんてムリ!」という常識の逆をつくキャッチコピー。

 

ベランダを喫煙ルームから息子と夢を語る場所にしたボディコピー。

 

タバコの箱をくしゃっとしたような包み紙のデザイン。

 

匠の技とハッピーストーリーがきれいに調和していて、グッと心掴まれました。

 

禁煙を切り口に、こんな愛のある物語を展開できるんだなぁと。しびれます。

カイ

 

04:たいせつな時間は、写真の中で生きている。

 

たいせつな時間は、

写真の中で生きている。

(富士写真フイルム/岩崎俊一、岡本欣也)

 

「そういえばそうだよね」と気づき、納得し、こころが温かくなりました。

 

さらに写真そのものの価値もグンッとUPさせています。

 

発見・共感・感動・ブランド力のあるすごいコピーだなぁと。

 

あと、”たいせつ”をひらがなにしているのは、単なる文字数だけの理由じゃないと思いました。

 

ひらがなにすることで、制限を無くすというか、どこまでも生き続ける様子を表現している。

 

そんな想像が広がりました。

 

いいコピーは、読み手にいろんなイメージを与えてくれますね。しびれます。

カイ

 

05:駅まで3分の立地。3分じゃ仕事を忘れられない。

 

駅まで3分の立地。

3分じゃ仕事を忘れられない。

(木崎建築/佐藤司郎)

 

「駅近」って住宅にとって圧倒的なアドバンテージだと思うんです。

 

歩いてすぐ家に帰れるし、駅にはお店がたくさん集まってるし。

 

それをひっくり返すほどのパワーがあるコピーだなぁと。

 

世間一般のメリットの中から、ちがう角度でデメリットを提示するギャップがとても巧妙。

 

ターゲットはお父さん世代でしょうか。

 

家に着くまでに、仕事のことは忘れたいですよね。

 

インサイトを的確についた発見と共感のあるコピー。しびれます。

カイ

 

06:愛されていないという、武器。

 

愛されていないという、武器。

(ギャガ・コミュニケーション/佐倉康彦、小宮由美子)

 

こちらは映画のコピーです。言い回しがすごくカッコイイ。

 

「愛されていない」ってフツー悲しさとか脆さだったりするんですが、それを「武器」と表現することで衝撃増大。

 

どんなストーリーなんだろうって興味をひかれます。

 

で、観てみました。

 

接点のなかった3人の運命が、壮絶に絡まりあうヒューマンドラマ。

 

見応えバッチリで面白かったです。

 

ただ、なぜこのコピーになったのか、ぼくには読み取れませんでした……

 

まだまだ洞察力と人生が足りないなぁと。反省。

 

17年経った今でも、人を動かす力があるコピーでした。しびれます。

 

気になる方は、ぜひ映画をご覧ください。

 

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カイ

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07:出生届けがない。国にとって、その子は人間ではない。

 

出生届けがない。

国にとって、その子は

人間ではない。

(日本フォスター・プラン協会/岩崎俊一、岡本欣也)

 

強烈な事実は、それだけで人の目を引き、記憶に強く残る。

 

その最たる例ではないでしょうか。

 

しかし、表現がいきすぎると誇大広告になり、逆に事実が薄まってしまう。

 

もしかしたら、読み手を不用意に傷つけてしまうかもしれません。

 

慎重、でも大胆に。そのバランスが大事なんだと教えてくれるコピーです。

 

まさにプロの仕事。しびれます。

カイ

 

08:ハはスマイルのハハ。

 

ハはスマイルのハハ。

(クリニーク デュボワ/眞木準)

 

もちろん、ただのダジャレ・言葉遊びなんかじゃありません。

 

歯がキレイになれば笑顔になれる→歯は笑顔をやさしく肯定してくれる→笑顔にとって歯は母的存在である。

 

みたいな発想のジャンプが分析できますね。

 

モデルさんと合わせて、上品なブランドイメージを構築しています。

 

眞木準さんのコピーは本当にオシャレですね。しびれます。

カイ

 

09:本があると、豊かな気分になるんだ。

 

本があると、豊かな気分になるんだ。

(角川文庫/澤本嘉光、倉成英俊)

 

このコピー好きなんですよねぇ。

 

まず、ど真ん中に例えがデカデカと書いてあって、ちがいが一目瞭然なこと。

 

そして、出版物なのにマグロという切り口が絶妙なギャップを生んでること。

 

新鮮で豊かなイメージが、頭にパッと浮かんできます。

 

あと、語尾の「んだ」がポイントかと。

 

これがあるおかげで、人の心にスッと入りやすくしてるなぁと。

 

発見と遊び心があるコピーですね。しびれます。

カイ

 

10:こ、こいつ、本読むんだ

 

こ、こいつ、本読むんだ…

(角川文庫/倉成英俊)

 

こちらはラジオCMです。

 

ナンパでよくあるシーンにさらりと本を登場させて、印象をガラリと変えています。

 

このギャップ・裏切りがたまりません。

 

もしかしたら「頭悪そうなやつが本読んでたら、そいつのことちょっと見直すよね」みたいな発見があったのかも。

 

そこからナンパという設定をもってくるのが、プロの想像力なんだなぁと。

 

ほんと広告ってなんでも切り口にできるんですね。しびれます。

カイ

 

まとめ:コピーと、自分と、しっかり向き合えました

 

いかがでしょうか。

 

実際にやってみましたが、10本だけ選ぶっておそろしく悩みますね。

 

丸3日ほど時間がかかりました。

 

本当は、もっともっと、良いコピーがたくさんあるんです。

 

もっともっと、グッときたコピーがたくさんあるんです。

 

でもあえてベスト10にしぼることで、コピーと、自分としっかり向き合えるんだなぁと実感しました。

 

いやー、コピー漬けの濃い時間をすごせて楽しかったです。

 

めちゃくちゃ勉強になりました。

 

またほかのコピー年鑑でも、マイベストコピー10を選んでみたいと思います!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ぜひあなたも、あなた自身のベストコピー10を選んでみてください。

カイ

 

 

 

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