いい広告コピーってどんなのだろう?
名作がいっぱい載ってる本ってないかな……
そんな方の疑問を解決します。
こんにちは、カイです。
ぼくは未経験からキャッチコピーを作りはじめをはじめましたが、本で勉強&実践をくりかえして、公募受賞や直接依頼をいただきました。
受賞ありがとうございます✨
1,000件以上の中から選んでいただけて、とっっても光栄です✨
スナフキンはムーミン作品の中でも、いちばん好きなキャラなので、うれしいですね。東京駅や神戸阪急、全国の百貨店で、ポスターが貼られます。見かけたら心の中で「いいね」と思っていただければ幸いです😌 https://t.co/pyq9t8DDQ2
— カイ🖋未経験からコピーライター (@kaistory_B) August 9, 2021
【コピーを制作しました✍️】
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ひろげよう、
ダンスから。=====
下関市関門エリア発のダンスイベント『KANMON DANCE WAVE』のキャッチ+ボディコピーを書かせて頂きました。
オーガナイザーの方のダンスに対する希望と情熱に胸をうたれ、その温度を残せるように文章へと落とし込みました😌 pic.twitter.com/2HzjfpECPY
— カイ🖋未経験からコピーライター (@kaistory_B) February 14, 2022
キャッチコピーや文章に関する本は、いままで50冊以上読んでいます。
その中から、古今東西の名作コピーを集めた本、コピーライターの解説やコメントが載っている本を7冊選んでみました。
それぞれの特徴をまとめていますので、興味のあるところからご覧ください。
目次
広告コピーのバイブル:『コピー年鑑』
東京コピーライターズクラブ(TCC)による、その年のコピーの最高峰を選ぶ広告賞「TCC賞」の作品を収めた1冊です。
コピーや広告表現、その時々の時代性を学べることから、広告コピーのバイブル的存在として受け入れられています。
ここで2021年度のTCC賞審査委員長をつとめた児島令子さんの言葉を引用。
なぜ私はコピー年鑑を開くのか? それは、いいコピーの気配を感じるため。スタンス、たたずまい、オーラ、テイスト、エネルギーなど。文字の向こうにあるコピーライティング魂を感じるため。理屈でなく。ハウツーでなく。左脳でなく。
——コピーの教科書ではなくて。より引用
ほかにも、載ってるコピーをぜんぶ写経したり、コピーの型を分析&ストックしたり、ただただボーッと眺めたり。
たくさんの人がいろんな方法で、コピー年鑑を活用しています。
広告脳にすさまじい刺激を与えてくれる本ですので、言葉や広告に関心のある方はぜひ一度ページを開いてみてください。
値段は22,000円とかなり高めですが、それだけの価値は十二分にありますよ。
中古で買ったり、図書館を利用するのもオススメです。
「コピー年鑑の中身が気になる……」という方は、こちらの記事もご覧ください。
『コピー年鑑2005』から、ぼくのお気に入り広告コピーを10本載せています。
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【コピー勉強法】コピー年鑑2005からマイベストコピー10を選んでみた
こんにちは、カイです。 この記事では『コピー年鑑2005』から選出したマイベストコピーを10本ご紹介します。 カイ というのも、コピーライターである黒澤晃さんの著書『これか ...
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これが日本の名作コピーだ:『日本のコピーベスト500』
古今東西の膨大なコピーの中から、「日本の広告コピーベスト500本」を選出してまとめた本です。
ベスト100までのコピーには、日本を代表するコピーライター・CMプランナー・クリエイティブディレクター10名が、それぞれコメントを寄せています。
ちなみに、栄えあるベスト10に選ばれたコピーはこちら。
第1位:おいしい生活。
第2位:想像力と数百円
第3位:おしりだって、洗ってほしい。
第4位:男は黙ってサッポロビール
第5位:モーレツからビューティフルへ
第6位:触ってごらん、ウールだよ。
第7位:好きだから、あげる。
第8位:なにも足さない。なにも引かない。
第9位:恋は、遠い日の花火ではない。
第10位:すこし愛して、なが〜く愛して
「なんでこれがいいコピーなの?」と不思議に思うかもしれません。
ぼくもいまだに、よくわからないコピーがたくさんあります。
だからこそ、一流の解説を読んで理解を深めることが大切なのですね。
ぜひ何度も読んで、名作コピーのエッセンスを吸収してみてください。
「そんな意味や時代背景があったのかぁ」と知ったときは、なんともいえない充実感と気持ちよさがありました。
人生を教えてくれる格言コピー:『傑作!広告コピー516』
1980年代のコピーライターブームから約20年の間に生まれた傑作コピー516本をピックアップした1冊。
愛、仕事、人生などテーマ別にコピーが紹介されていて、まるで格言集のような読みモノです。
せっかくなので、各テーマで個人的に好きなコピーをご紹介します。
女:私、誰の人生もうらやましくないわ。
男:男はいつだって、目を見開いたまま夢をみている。
愛:恋を何年、休んでますか。
仕事:サラリーマンという仕事はありません。
人間:負けても楽しそうな人には、ずっと勝てない。
家族:僕の一番好きな料理は、外では食べられない。
毎日:生きるが勝ちだよ、だいじょうぶ。
人生:時は流れない。それは積み重なる。
いいコピーには、ドラマがある。
それを見た人に喜びや感動を残し、価値観やライフスタイルさえも変えてしまうインパクトがある。
ぜひこの本を読んで、そんなコピーたちと出会ってください。
ぼくの友だちには、「この本を読んで人生観が変わった」という人が数名いました。
ほんとコピーの力ってすごいなぁと。
超異例のヒット作:『毎日読みたい365日の広告コピー』
発売2ヶ月で20,000部を突破した、広告の本としては超異例のヒット作。
またメイプル超合金のカズレーザーさんが番組で紹介したことで、Amazon総合1位も獲得するなど話題になりました。
ここでは、「はじめに」に綴られた出版社さんの想いをご紹介します。
365日、その日その季節にぴったりの
「広告コピー」を並べてみたら、
大切なことを思い出せる素敵な名言集ができました。
今日の日付でも、誕生日でも、たまたま開いた日でも、
お好きなページからお楽しみください。
——はじめにより引用
本の中には、ハッとする気づきや人生に希望を与えてくれる言葉が盛りだくさん。
1ヶ月ごとに色が変わる12色の色紙を使用しているのも、読者の心を掴むひとつの仕掛けです。
広告コピーのまとめ本の中でもいちばん読みやすいので、ぜひご覧ください。
パラパラめくるだけでも、楽しくて、カラフルな気分になれますよ。
テクニックから見る広告コピー:『超分類!キャッチコピーの表現辞典』
広告のキャッチコピーを50の型に分けて、たくさんの実例とセットで詳しく解説してくれる本です。
コピーライターはここに書いてあるようなテクニックを巧みに使いながら、心に刺さる言葉を書いています。
ここで、本書に書いてある型を一部ご紹介。
- ポジティブ変換型
- 反対からの視点型
- ある→ない型
- more型
- ぶっちゃけ型
- ユーモア型
- 人のぬくもり型
- 恋・愛型
型をたくさん知ることは、自分の書くコピーの幅を広げることにつながります。
表現に行き詰まったとき、あたらしい視点がほしいとき、どうにかうまく言いたいとき。
この本読むと、いろんな角度からヒントをもらえるのでオススメです。
ぼくの場合は、コピーをある程度散らかしたあとに、「もっとちがう視点や表現はないかなぁ」とパラパラ読んでいます。
意外といい刺激になって、まだまだ新しいコピーを思いつけるんですよね。
名ボディコピー100本以上:『何度も読みたい広告コピー』
広告では基本的に、あらゆるテクニックで人の目を引くキャッチコピーと、商品の機能や企業のコンセプトなどを伝えるボディコピーの2種類が書いてあります。
ボディコピーはどうしても文字数が多くなるので、簡潔に分かりやすく伝える技術がないとなかなか読んでもらえません。
そこで本書では、名コピーライターたちが「ボディコピーの考え方」についてアドバイス。
たとえば超一流のコピーライター岩崎俊一さんは、次のようにコメントされています。
コピーの中には、必ず書き手の人生が入っている。だがそれは重大事とは限らない。むしろささやかな、うっかりすれば見過ごしてしまいそうな出来事がヒントになっている場合が多いかもしれない。
——P.79より引用
実際の広告ポスターも掲載されているので、デザインと合わせたコピーの表現法も学ぶことができます。
なにより、ここにある100本以上のボディコピーは、読みモノとして純粋にオモシロイ名作ばかり。
小説とはまた違った、広告ならではの味わい深さを、ぜひご堪能ください。
また、各ボディコピーを写経するのもオススメですよ。
プロの文章力・言葉の表現・句読点の使い方などが身につきます。
ぼくは、ここにあるボディコピーをぜんぶ写経しました。
まるで短編小説のような読み心地:『物語のある広告コピー』
読むだけでそのストーリーや情景が目に浮かぶボディコピーを、115本収録した本がこちら。
広告コピーって実は、商品や企業のことを伝えるだけでなく、物語の宝庫でもあるんです。
たとえば、こんなボディコピー。
日本一おいしい うどん屋
むかしむかし、あるところに
日本一おいしい
うどん屋があったとさ。
でも、その”あるところ”が
わからなかったので、
だれも食べに
これなかったとさ。
(おしまい)
誰も知らなかったら 無いのと同じ。
名古屋広告業協会
——P.194より引用
ソッコーで話がおわってしまい、思わずクスッと笑っちゃいました。オモシロイオ噺。
また本書には、各コピーライターの解説やボディコピーの創作秘話が載っていて、とても勉強になります。
広告コピーの教科書として、一篇の物語として、ぜひお楽しみください。
広告は基本的に、読み手をハッピーにするためのもの。
心が温かくなったり、勇気を与えてくれる言葉をたくさん受け取れます。
まとめ:名作を書くには、名作を知ることから
いかがでしょうか。
たくさん紹介したので、お腹いっぱいですね。
ここに載せた本たちを読むと、コピーの勉強になるのはもちろんですが、なんでしょう、心が豊かになっていく感覚があるんですよね。
最初はただぼーっと眺めて、それから「いいなぁ。好きだなぁ。憧れるなぁ」とうっとりする。
そんな時間がなんとも贅沢で、なんとも心地よいのです。
この時間が、自分のコピーの栄養になってるんだなぁと。
良質なアウトプットは、良質なインプットから。
名作を書くには、名作を知ることから。
ぜひじっくりと読んでいただき、あなたのコピーの糧にしてください!
以上、広告コピーの名作を集めたおすすめ本の紹介でした。
またおすすめ本が増えたら、追記しますね。
P.S.
わざわざ本を買うのはちょっと……
という方にはAmazonの『Kindle Unlimited』や『Audible』がおすすめです。
Kindle Unlimited:200万冊以上が読み放題、スマホやPCでラクに楽しめます
Audible:12万冊以上のプロの朗読が聴き放題、スキマ時間にラクにインプットできます
どちらも30日間の無料体験がありますので、まずはお気軽に試してみてはいかがでしょうか。
ぼくも無料体験をしてみましたが、やっぱり本がいいなーと思って途中で解約しました。
でもキャッチコピーの本以外にビジネス書や自己啓発本をたくさん読めたのは、とてもお得で嬉しかったです。